高校生のうちに知っておきたいお金の使い方

高校生活が始まるとお金は、自分の判断で使う場面が非常に多くなります。

アルバイトを始めて自分でお金を稼ぐ人も出てきたり、学生寮や部活の遠征先で大人数の活動資金を管理する場面も出てきたり。

中学生の頃に比べて活動するエリアが広がり、お金を使う場面が増えたりするので、将来のことを考えてお金の管理をすることがとても大切です。

大学生活が始まると生活費のほとんどを自分で管理しなければならなくなるため、高校生のうちに少しずつお金の使い方に対するリテラシーを身につけていく必要があります。そんな高校生のうちに知っておきたい「お金の使い方」について解説していきます。

 

高校生がお金を使う目的

お金の教育は2022年4月より高校の家庭科で始まりますが、学校ではもちろん家庭内での教育も非常に重要です。そのうえで、親が子供にお金の教育をしていくことが必須になります。

今の高校生がどんな目的で何にお金を使っているのか。

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が15~19歳の学生を対象に調査した「10代の金銭感覚についての意識調査2021(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)」によると、「10代がお金をかけたいもの」男の子の第1位が「友人との交際(38.4%)」、第2位が「恋愛(32.2%)」、第3位が「アニメ・マンガ(29.2%)」という結果に。

女の子の第1位は「美活(メイク・美容院)(52.2%)」、第2位が「ファッション(51.4%)」、第3位が「友人との交際(48.2%)」という結果でした。

男の子は自分と近しい人との繋がりや趣味を大切にしたい欲求が強く表れている一方で、女の子は容姿を良く見せたいという欲求が強く表れているところが特徴的です。

近年ではTik TokやインスタグラムなどSNSの普及で自分をより可愛く(美しく)見せたいという需要が高まっています。

高校生を子に持つ親世代の学生時代には考えられなかったお金の使い道ですので、親子間でお金についての会話を増やしながら「何のためにお金を貯めるのか」について価値観をすり合わせていくことがやはり大事ですね。
※引用:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社「10代の金銭感覚についての意識調査2021」

 

お小遣いをどう管理する?

さて、高校生のお金の使い方を教育するうえで「お小遣い」をどのように渡すのかは非常に重要です。

アルバイトを始める場合、まったくお小遣いを渡さなくていいのかというとそうではなく、渡す額を減らして調整するなどして子どもの貯蓄額を把握しておくことが大切です。

高校生のうちは勉強や部活はもちろん、たくさん遊んで思い出をつくることも大事ですので、アルバイトによって学生生活が疎かになってしまっては本末転倒です。

また、子どもがどんなアルバイトでどれくらい稼いだのか、親が知っておくことも大切です。アルバイト先での悩みを聞いたり、創意工夫しながら一緒に問題解決することで、働いて賃金を得ることの楽しさや有り難さを身につけることにも繋がります。

子どもにアルバイトで稼いでもらうにせよ、お小遣いを渡すにせよ、生活していく上で必要な生活費を意識させることも、高校生になったら徐々に教えていきたいところです。

例えばお小遣いの渡し方として、年齢などで渡す金額に一定のルールを設ける、ということは多くのご家庭ですでにやられているかとは思いますが、そこから更に家賃や食費、水道光熱費や通信費として1~3割を家庭に入れる、などのルールを設けると非常に効果的です。

大学生で一人暮らしを始めるとほとんどすべての生活費を自分で管理しなければならなくなりますので、徐々にアルバイトやお小遣いから天引きする額を大きくしていくなどして、生活費の負担が大きいことを意識させることも大切です。

また、大学進学する場合は奨学金を活用されるご家庭も多いのではないでしょうか?
社会人になって奨学金の返済に困るようなことにならないよう、計画的に奨学金の活用する金額を予測しておいて、不足分は高校生のうちにアルバイトで貯金させておくことも、マネーリテラシーを高める上ではとても大事な考え方になります。

今目の前のことにお金を使うのか、将来必要になるお金を計算して先取り貯蓄していくのか、先取り貯蓄するのであれば月々いくら貯蓄に回すのか。そういった教養を身につけていくためにはやはり親の監視の目は大切です。

ある程度の自主性を持たせつつ、お金の管理や使い方に問題がないか時にはチェックすることも大事なことです。

Pay Payなどのペイメントサービスでは支払い履歴を確認することもできますので、残高が目視できる現金ではなく、あえて電子マネーでお小遣いを渡すというのも効果的ですので、そういったサービスは親が積極的に使っていきましょう。

 

貯金ではなく投資という視点も

「貯蓄から投資へ」実は金融庁が2003年から掲げているスローガンです。貯金をしているだけではなかなかお金は溜まりません。高校生のうちから少額の投資を始めてみるのはいかがでしょうか?

「子どものうちから投資なんて危ない!」「そんなお金稼ぎみたいなことをムリにさせなくても・・・」そんな声も聞こえてきそうですが、これは日本人に多い考え方で金融教育がある地域だと子どもの頃から投資を始めるのはとても自然なことです。

投資の神様ウォーレン・バフェット氏も最初に株式へ投資したのは11歳の頃だと言われています。

日本では2022年4月から高校の家庭科にてお金の授業が本格的にスタートしますが、その中にも「投資信託」に関する授業が盛り込まれています。

投資信託とは、投資家から集めた資金を一つにまとめて運用のプロが株式や債券などに分散投資し、その運用益をみんなで分配するという投資の手法です。

つまり、信頼できる人に代わりに運用してもらう投資の方法です。リスクが少なく小額からでも始められて、専門的な知識や経験が無くても手軽に始められますので、親と一緒に投資信託から始めてみるのはいかがでしょうか?

 

まとめ

いかがだったでしょうか?高校生から知っておきたいお金の使い方と一言で言っても様々な方法や考え方があります。

何を始めるにしても、最初から上手くいく人なんていません。ですが、失敗からの学びや成功体験からの気づきなど経験の差がマネーリテラシーの差にも繋がります。

高校生のうちに始めてみるのか、大学生になってから始めてみるのか、大人になってから始めてみるのか・・・。いずれにしてもお金の教養を身につけておくことは人生において非常に大切です。

人生で切っても切れないお金の話。どうせ向き合うのであれば、後回しにせず早めに向き合いたいですよね。子どもと一緒に親もお金についてのリテラシーを高めていきましょう。

それでは。

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