金融教育は各国でおこなわれています。
FTCでは各国の学生向けに金融教育を導入している国の現状や実際の教育法、そして金融先進国の特徴や取り組みをピックアップし教員様にお届けしています。
今回は『カナダ』の金融教育について見ていきましょう。
カナダの金融教育法
カナダの国土は997㎢でロシア連邦についで世界第二位の広さを誇ります。
カナダの人口は3600万人で、アメリカとカナダの国境沿いに集中しています。
1平方マイルあたりたった10人(1平方kmあたり4人)という、人口の少ない国です。
カナダは若者の多い国で、人口の21%が移民、つまり5人に1人は外国生まれとなっています。
移民の過半数はアジア出身です。
そんな国土も広くアジアからの移民も多いカナダでは金融消費者庁(FCAC)が高等教育機関等で使用できる教材としてFinancial Basicsワークブックを提供しています。
下記はその一部です。
目次(一部省略)
モジュール1–はじめに
1.1ようこそと紹介
1.2なぜ金融リテラシーについて学ぶのですか?
1.3砕氷船の活動:クイズ
モジュール2–予算
2.1予算とは
2.2予算ワークシート
モジュール3–生活費の管理–スマートな消費者であること
3.1コストの管理
3.2料金、製品、サービスを節約するためのヒント
3.3ニーズとウォンツ
モジュール4–クレジットと債務の管理
4.1クレジットカード..
4.2学生ローン
4.3その他の種類のローン
4.4クレジットレポートとクレジットスコア
4.5債務の管理
モジュール5–節約と投資
5.1保存
5.2投資
モジュール6–財務目標の設定
6.1財務目標
引用:canada.ca Financial Consumer Agency of Canada
そして8つのeラーニングビデオも提供されております。
モジュール1:予算を作成するにはどうすればよいですか?
モジュール2:どうすれば自分の手段の範囲内で生活できますか?
モジュール3:クレジットを理解する
モジュール4:債務の処理
モジュール5:貯蓄と投資
モジュール6:財務計画はありますか?
モジュール7:金融詐欺から身を守る方法
モジュール8:ワークショップ配信のヒント
こちらより視聴可能です↓
https://www.canada.ca/en/financial-consumer-agency/services/financial-basics/financial-basics-videos.html
引用:canada.ca Financial Consumer Agency of Canada
ワークショップで学ぶことができそれらを様々なシーンで活用することができます。
金融教育に正解はない?
金融教育の方法に正解はありません。
これをしないといけない、こうやらないといけないのでなく年齢や住んでいる地域など様々な違いで教育方法は変化します。
ノートをとって学ぶことが好き!という学生もいれば、音楽のリズムで楽しく学ぶことが好き!という学生もいたりと、頭ごなしでマニュアル通りに教育をしても学生の学ぶ姿勢が作れていなければ無意味となります。
例えば下記のようなリズムに合わせて覚えることからスタートする方法もあります。
引用:The Coins of Canada | Money Song for Kids | Jack Hartmann
こういった動画で楽しく学ぶこともいいことですね。
まとめ
今回はカナダの金融教育について触れていきました。
カナダでは多くの金融教育法が導入されています。
カナダでの金融リテラシーとは、『責任ある財務上の決定を下すために必要な知識、自信、スキル』を指します。
カナダの金融消費者庁は、すべてのカナダ人の経済的幸福を強化するという幅広いビジョンを共有する多くのコミュニティにサービスを提供し協力することに専念しています。
日本も同様に様々な金融教育サービスを提供しています。(参考)
- 金融庁
https://www.fsa.go.jp/teach/chuukousei.html - 金融広報中央委員会
https://www.shiruporuto.jp/education/about/ - 日本証券業協会
https://www.jsda.or.jp/gakusyu/edu/index.html
海外からも情報を取り学びつつ日本の金融教育ツールも活用していきましょう。
さて次はどこの国でしょうか、お楽しみに。