中学生のうちに身につけたい貯蓄と資産運用 「金利と複利」

中学生年代になると、友人との買い物や、修学旅行などでの実践的に自分でお金の管理を本格的に行う時期になってくるかと思います。

また、中学を卒業すると高校への進学や進学をせずに働きに出る方も中にはいるかと思います。

成長の過程で、クラブ活動や習い事も年間を通して決して小さな額ではありません。

今回は、そんな生活とお金の関係の中で社会に出る前に身につけておきたい、貯蓄と資産運用について触れていきたいと思います。

金利とは

金利とは・・・資金の貸借において借り手から貸し手に支払われる利息(貸借料)の、貸借された金額(元金)に対する割合のことを意味します。

現在の日本は「市場金利」と言われています。

市場金利とは、原則としてすべての金利が市場で自由に決まることです。

市場金利は、金融機関の経営能力、借り手の信用度、資金の使い途、期間などでさまざまな違いがあります。

社会生活を送る上で金利は、「貯蓄」「借金」などの意思決定において、欠かせない重要な要素であり情報です。

金利の具体例

具体例として、利子率、利率、利回り、割引率なども金利となります。

金利は、モノやサービスと同様に、金融市場における資金の借り手と貸し手の関係、すなわち需要と供給によって決まります。したがって金利は資金を借りる(貸す)ときの費用といえます。

金利は、金融商品においては必ずと言っていい程、関係してきます。

銀行にお金を預けること一つでも、金利は発生しますのでその点を理解しておきましょう。

身近なところでは、第一種金融機関として、「銀行」「証券会社」「保険会社」が出している、金融商品のパンフレットやネットで検索するなどして、金利に慣れておくことが大切です。

貯蓄

中学生になると、お小遣いを貯金箱に貯めたり、親御さんが子どもの銀行口座を作るなどして、貯蓄を行うかと思います。

銀行口座や、証券取引や株などを除いて、タンス預金、貯金箱、金庫など、いわば自分の手元で管理する貯蓄は、目に見えて安心。安全と思われる方も少なくないかと思います。

ですが、「金利」で説明をした利子や利率などは、ここでは該当しませんので、10年、20年経ってもお金自体にはなんの変化も起こりません。

金融で言うところの、「働かないお金」です。

「働かないお金」があるように反対に「働くお金」「働かせるお金」もあります。

こちらも考えていきましょう。

働くお金・【単利】とは

単利とは、「金利」の中でも「利息」を計算するときに用いる計算方法のひとつです。

例えば、お金お預けた時点の元金だけを対象にして利息がいくらであるかを計算します。

一定の元本にのみ利息を付けていき、最初の投資から得られた利息を考慮しません。 つまり、利息が発生しても、これを元本には組み入れません。

(100万円を貯金し、単利年1%の利息がついた場合)
1年目:100万円(元金・元本)→101万円
2年目:100万円(元金・元本)→101万円
3年目:100万円(元金・元本)→101万円

3年間で付いた利息の合計は、3万円となり、仮に単利の場合でお金を預けて年間1%の利息が付く場合は、3年後に103万円になっていることになります。

この様に、「単利」とは(元金・元本)に対して利子や利息が発生すことになります。

「働くお金」として理解しておきたいことは、「時間(期間)×お金」は世の中の金利を活用することによって生まれるという事です。

働くお金・【複利】とは

複利とは、簡単にいうと「利子」に対しても「利子」がつくことです。

たとえば、元金(もともとのお金)が100万円あり、この100万円を金利1%(年利)で1年間預金したとすると、1年後には101万円になります。

ここまでは、単利の説明でもあるように、1年目は同じです。

この場合、1万円は、元金に対してついた利子となります。

ここまでは、単利の説明でもあるように、1年目は同じです。

単利と複利の違いは、ここからです。

2年目に、この1万円も含めて(つまり101万円を)再び金利1%で1年間預けると、1年後には単利の102万円となるのではなく、102万100円となる。この100円は、利子である1万円についた利子となります。

これこそが、利子にもまた利子がつく流れとなり「複利」といいます。

(100万円を貯金し、複利年1%の利息がついた場合)
1年目:100万円(元金・元本)→101万円
2年目:101万円(利子にも利子)→102万100円
3年目:102万100円(利子にも利子)→103万201円

このように、「単利」と「複利」では、長い期間でみると、複利の効果は非常に大きい事となります。

冒頭の「貯蓄」「貯める」×「運用」として、複利を効果的に活用することによって、レバレッジ効果(てこの原理)のように少額の資金(小さな力)であっても時間(期間)を味方にしてあげることで、お金の働きを効果的に発揮させる事が可能になります。

しかしながら、将来お金を借りて、もし返せない場合には、借金の利子にもまた利子がつき、複利で借金が増える場合もありますので、注意が必要です。

例えば社会人になって、クレジットカードを使用する様になり、支払い額を抑えたいと考えリボルビング払い(リボ払い)もこの例に該当します。

その増え方としては「雪だるま」に例えられることも多いです。

金融機関や金融商品を活用する前に、トラブルに遭わない為にも金融知識を身につけておくことは、とても重要です。

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