ドラマで大きな企業の社長さんや資産家の方が、
- 「これに好きな額を書きなさい」
- 「金が欲しいんだろ、ほら」
とメモ帳のようなモノが登場するのを目にしたことはありませんか?
普段、生活していると目にすることは少ない「小切手・手形」というがメモ帳のようなものです。
れっきとしたお金です!企業間の取引などではよく目にすることがあるものです。
小切手や手形とは、銀行より発行される一定の金額の支払いを約束する有価証券です。
小切手や手形は、銀行の審査により発行され、金額が未記入のメモ帳のような状態で発行されます。
これに金額を記入することでお金の価値が発生します。
どちらもを銀行に持ち込むことにより現金と交換することができます。
ですので、大きな金額をカバンにいれ、キョロキョロと周りを警戒しながら移動する必要がなく比較的安全にお金の授受ができます。
小切手・手形の安全性
どちらも銀行に持ち込まない限り、有価証券ですのでお金の価値はありますが、紙切れに違いはありません。
盗難にあってそのままお店に持ち込まれても、既に金額が明記されているのでピッタリの金額の買い物でなければ怪しまれますし、断られることがあるでしょう。
また盗難・紛失に気が付いた場合、発行元の銀行に連絡すれば、失効させることができます。
小切手と手形の違い
どちらも銀行が発行する有価証券には違いないですが、大きな違いは「小切手は発行日に銀行に持ち込んでもお金に換わる」「手形は指定日以降にしかお金に換わらない」ということです。
つまり、小切手はその場の現金払いと同等、手形は後払いということです。
いくらでも払えるの?
冒頭で「これに好きな額を書きなさい」というシーンを見ると言いましたが、実際に好きな額を書かれた場合には現金化することができないことがあります。
「10兆円」など書かれても長者番付の人でも払えないでしょうからね・・・
実際の口座残高より大きな金額で小切手・手形が発行された場合、「不渡り」となり半年間に2回不渡りが発生すると銀行取引停止となり事実上の「倒産」となります。
ですので、残高管理や発行時の誤記入には注意しなければなりません。
以上が小切手・手形の大まかな特性です。
キャッシュレス化に伴いさらに見ることの少なくなった小切手・手形ですが、ドラマのワンシーンを見て「私なら1000万円って書くなー」と心躍らせると共にこんなルールがあるというのも知っておきましょう!