アルバイトは社会人になる一歩手前のとても貴重な経験。
4月に入って今年から大学生になった方はアルバイトを始めよう!と思っているかもしれません。
そこで、大学生の子供がいるご家庭で気をつけなければならないことがあります。
タイトルにもある学生なら誰もが聞いたことがある言葉かもしれません。
そう、「103万円の壁」です。
扶養が外れる?
税金??
社会保険???
大学生に対してもしっかりと教えられるよう、まずは大人が知識を付けていくことが大切ですね。
それではみていきましょう。
103万円の壁とはどういう意味?
結論からお伝えすると、103万円の壁とは、
- 学生自身にかかる所得税のボーダーライン
- 扶養者(親)の税金が安く済む
の2つの意味があります。
年間の給与所得が103万円以下であれば所得税がかからず、扶養者(親)の減税が適用されるということですね。
学生のアルバイトの給料が103万円を超えてしまった場合は、学生自身に103万円を超えた分の所得税が発生し、扶養者(親)の税金が高くなってしまいます。
なぜ103万円なのか?については、基礎控除の48万円・給与所得控除最低金額の55万円を足した金額が103万円なので、それ以内であれば所得税もゼロ、扶養者(親)の税金も安く済むのです。
これがいわゆる「103万円の壁」と言われるものです。
一方で、学生のアルバイトで103万円を超えた場合があっても「勤労学生控除」が受けられることもあるので、適用条件など下記を参考にしてみるといいと思います。
国税庁:NO.1175 勤労学生控除
他にも、
- 106万円の壁
- 130万円の壁
- 150万円の壁
などありますので、高校生以上の子供・扶養家族がいるご家庭ではしっかり把握しておく必要があります。
特に学生であれば、給料が130万円を超えた場合は、親の扶養から外れて学生自身が社会保険、または国民健康保険・国民年金に加入することになってしまいますので注意が必要です。社会保険か国保・国民年金かは、勤務先の加入条件によって変わります。
そうなると、住んでいる地域や組合によって金額は異なりますが、毎月社会保険料を支払う必要があり、目安として年間20万円程度の保険料となります。
103万円を超えないようにするには
下記の記事でも大学生のアルバイトの選び方についても触れていますが、アルバイトは社会人経験としてとても貴重な経験です。
自由に使えるお金も増えますし、自己投資にも充てられます。
一方で、上にも書いた通り主に税金関係が家族全体のお金の問題に関わってきますので、親から子に教え、学校が学生に注意事項や影響について教えていくべきでしょう。
その上で103万円を超えないために必要なことは、
- 103万円を超えたくないという意志を勤務先に伝える
- 月の給与を8万円以内に抑えるようシフトを調整する
この2つが挙げられます。
アルバイトの掛け持ちの場合も合算されますので、掛け持ちの場合は複数の勤務状況を把握する必要があるので少し大変かもしれません。
学生でも103万円を超えている例も多いですが、ご家庭のお金の問題でもあるので給与や働き方など話し合えるような環境作りが大切です。
まとめ
勉学と社会経験といった充実したキャンパスライフの大学生。
103万円の壁・130万円の壁のみならず、大学生は「契約」が可能な成人なので、お金のことについて今まで以上にしっかり考えていく必要があります。
特に税金に関しては非常に複雑かつ分かりにくいので、教育現場でしっかり知識を落とし込めるような対策が必要だと感じます。
稼ぐことも大事ですが、稼いだ先に待っていることも同時に学んでいくことが重要ですね。
それでは。
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